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No.155 胸ポケットにボールペンを入れると危険?

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患者さんの様子を観察してバイタルチェックや処置などを行う際、記録するためにボールペンは必需品ですが、看護師をよく見ているとメモ帳でなく手の甲などに数値などや特記事項などを記録する人が多くみられ、ほかの職種の方も同様にしている場面をよく目にします。
ただ、ボールペンをポケットに入れていることで、危険な事故につながることをご存知でしょうか。今回は一見なんでもないようなボールペンが、危険な行為につながることについて検証してみましょう。

ボールペンが事故につながる原因

つい何気なく胸ポケットにさしているボールペンやペンライトですが、病院や介護施設ではベッドや車椅子から移乗行為をする場合があります。

腰を低くかがめて患者さんを起こしたり持ち上げたりする時、胸のボールペンが患者さんの顔の部分の特に目などに触れた場合は、事故に繋がる危険性があります。
そのような時は、運よく事故にならずに済んでも「ヒヤッ」とした経験は誰でもあることでしょう。

ほとんどの病院や介護施設では、看護師をはじめ介護士やほかの専門職の方でも、腰の当たりのポケットやズボンのポケットにボールペンを入れて仕事をしているものです。それが基本なので統一されていることが多いのです。

基本を忘れない

ボールペンを胸ポケットに入れないことは、患者さんを介助するうえで重要なことです。それが事故につながった場合は「つい、うっかり」では、済まされないことでしょう。日頃から意識して習慣化するようにすることが重要です。

最近の看護師のユニホームには、胸ポケットがついてないものが主流です。また、胸のネームプレートもつけているとボールペン同様、患者さんの顔面を傷つけてしまう可能性があるため刺繡をしていることも多くなりました。
しかし、まだ胸ポケットのついたユニホームを使用している病院や介護施設が存在します。個人では決められないことですが出来るだけ胸ポケットのないものを使用するよう提案するとよいでしょう。

私の体験談から

私の経験でもありますが、お年寄りの肌は皮膚が薄く少し触れただけで傷つきやすくなっています。車椅子からベッドへの移乗の際、時計をしていて剥離をさせたことがあります。
それ以来時計は、ズボンの後ろポケットにしまうことにしました。

そのほかにも気を付けたいこと

看護師の必需品の中に、手首の橈骨動脈で脈拍とる時などに利用する、秒針付きの時計が欠かせません。最近は懐中時計をポケットにしまうのを心がけて、皆で意識を共有している看護の現場も多く見られます。良い習慣はどんどん業務に取り入れていくとよいでしょう。

爪の長さにも気を付けよう

患者さんに触れる機会が多い看護師は、爪の長さにも気を付けましょう。清潔を保つために爪の長さは、3㎜以下に保つのが理想です。

■まとめ

いかがでしたか?看護師とボールペンについてみてきましたが、統計や事例では「ヒヤリハット」が10例あると1つの事故が発生するとのことです。
患者さんの安心安全な看護をするために初心に戻り、日々の看護業務の中で「このくらいは大したことではない」と自己判断せずに、「ヒヤリ」としたことを皆で共有し対策を考えて事故予防につなげることが重要と考えます。

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