No.409 現場で信頼されるナースになるための身だしなみの基本

ナースとして働くうえで、医療知識や技術と同じくらい大切なのが「身だしなみ」です。第一印象を左右するこの要素は、単なる外見の美しさではなく、患者さんに安心感を与え、チームの一員としての自覚を表す手段でもあります。看護の現場で信頼されるためには、身だしなみを整えることが不可欠です。本記事では、ナースが意識しておきたい身だしなみの基本を具体的に解説しながら、現場で求められる“清潔感と信頼感”について考えていきます。
清潔感が基本、服装と制服の整え方

ナースの服装は、どの職場でも基本的に「清潔感」が求められます。たとえば、シワや汚れのないナース服はそれだけでプロフェッショナルな印象を与えます。白衣やスクラブが指定されている場合でも、定期的に洗濯し、アイロンをかけて整えることが重要です。また、ポケットには必要最低限の道具だけを入れ、私物で膨らませないように意識しましょう。ナースシューズに関しても、職場指定のカラーを守り、常に清潔に保つことが必要です。特に汚れやすい足元は、患者さんやスタッフの視線にも入る部分であり、細部にまで気を配る姿勢が信頼感につながります。
髪型とメイクで自然さと配慮のバランスを

髪型においては、長さに関係なく「顔まわりがすっきり見える」ことが第一です。業務中に髪が落ちてこないよう、きちんとまとめるスタイルが推奨されます。ポニーテールやお団子などは清潔感を保ちやすく、現場でも好まれます。カラーについては、明るすぎる色は避け、ナチュラルなブラウン系までにとどめておくのが一般的な職場マナーです。
メイクは、ノーメイクだと不健康な印象になりやすいため、ベースメイクで肌を明るく整え、ナチュラルなリップを加える程度が理想です。派手なアイシャドウやチークは避け、自然な雰囲気を意識することで、患者さんに安心感を与えることができます。
アクセサリー・ネイル・香りに配慮する
多くの医療機関では、感染予防や安全面の観点から、指輪やブレスレットなどのアクセサリーは着用禁止とされています。ピアスに関しても、小ぶりなものであっても禁止されている場合が多く、職場のルールを守ることが前提です。また、ネイルについても、爪は短く切りそろえ、ネイルアートやカラーは控えるのが基本です。手指の清潔を保つことが命を守る看護に直結する以上、自己表現よりも衛生優先の姿勢が求められます。
香水や柔軟剤などの香りについても注意が必要です。患者さんの中には、においに敏感な方や体調の変化によって不快感を覚える方もいます。そのため、香水は原則使用を避けるか、無香料の製品を選ぶのが理想です。ほのかに香る程度であれば問題ないケースもありますが、強い香りは職場でのトラブルを招く原因にもなり得るため、慎重に判断しましょう。