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No.216 ナースには欠かせない消毒の話

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ナースに限らず、医療現場におけるどの部署においても欠かせないのは「消毒」です。患者さんの健康と安全のため、病院で働く皆さんのため重要なことであり、病気を治療する現場において、消毒に対する意識は必要不可欠です。今回は、ナースと消毒の話をしましょう。

違いの意味、理解していますか?

そもそも、医療現場において消毒のほか、殺菌や滅菌の意味を理解しているかどうかの問題になりますが、これらの言葉の意味を正確に理解できることで対処方法を確実にできるのです。

1) 消毒
医療現場では基本中のことで、対象となるものに付着している微生物には、病原性があるわけですのでそれを無害程度までに減らすというものです。レベルについては低・中・高水準の3ランクに分類されています。

2) 殺菌
1が減らすに対し、こちらは付着する菌を殺すというレベルの高いものとなっており、対象や程度は一切問いません。殺菌しましたという水準でのレベルに関しては、明確な基準を示していないようです。

3) 滅菌
1や2と違い、対象となるものについては、ほぼ「無菌状態」にしておくことを目的としています。現在の基準は国際的に採用しているものを踏襲しているため、滅菌操作を行った後、一つの対象物に微生物が付着しているか否かの確率という水準での滅菌をすれば良いわけです。

実際の現場で使うことが多いのは1と3ですので、感染を予防する意味では効果的保証がないため、2は基本的に使わないというわけです。

消毒方法3つ

先に説明した方法のうち、消毒は3つのレベルが存在することを説明しました。ここではどのような方法で行っているかについて紹介していきましょう。

1) 低水準消毒
典型的な例を上げるならば、両性界面活性剤やベンザルコニウム塩化物などといったもので、栄養型殺菌のほとんどとウイルスや真菌(ある程度のもの)を死滅させることができる程度です。
主に手術部位や粘膜の消毒などに使われることが多く金属部位に対する腐食は少ないものの、消毒効果という意味ではまだまだ弱いランクであるというわけです。

2) 中水準消毒
クレゾールや次亜塩素酸ナトリウム、フェノールのほかご存じエタノールなどがこれに該当し、結核菌やウイルスや真菌のほとんどを死滅させることができる反面、芽胞は残るという欠点が生じるというものです。
手術する時の手洗いはもちろんのこと、出術部位の皮膚のほか、感染症を抱える患者さんに対し手術で使った器具類に対する消毒などで使うということを前提としています。

3) 高水準消毒
芽胞が多数ある場合はあまり効果が約束されませんが、微生物を死滅することができ、フタラールやグルタラール等を用いて消毒を行います。用途に関しては内視鏡などといった機材に使われることが多いです。
しかし、薬剤の都合で刺激臭があるほか金属の一部に関しては腐食しやすく、劇薬に近いものだということをイメージしながら取り扱うため、取り扱いをする際には神経を使うということになります。
※患者の安全のために消毒剤を、人体に使用できる可否の確認が必要です。

滅菌

こちらは2種類あり、物理的に対処するものと化学的に対処するものが存在します。

1) 物理的滅菌
基本的にはオートクレーブで行い、金属製器具や布類などが対象で、シリコンもできないことはないですが、メーカーによって使っては困る場合もあるので注意しておきたいところです。
飽和水蒸気中において121℃(2気圧)で加熱時間は15分以上行うこともありますが、場合によっては温度や気圧、時間が異なる場合があるので状況に応じながら対応しましょう。

2) 化学的滅菌
基本的にはエチレンオキサイドガス方式での滅菌作業となり、この工程を終えたら人体に害を及ぼすガスを抜き取るための作業までも行うため、1と比較した場合時間がかかるというデメリットが存在します。

■まとめ

新人ナースに限らず、ある程度の経験を積んだ看護師の方でも消毒や滅菌の種類について、教育で学んでいても、つい見落としや把握しきれていない場合もあるでしょう。消毒の知識を再認識することにより、院内感染のリスクを減らすことができるだけでなく、患者や自分達の安全を守ることになるのです。

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