No.26 看護師に求められる役割「アドボケーター」とは?

アドボケーターとは、自分の気持ちや疑問を医師にうまく伝えられない患者に代わり、看護の現場経験が長く患者の気持ちを察することに長けている看護師が、患者の意見を医師に伝えるというもの。
1970年代以降、アメリカの医療現場で広がった考えで、日本でも看護師の役割の1つとして定着しています。
ここでは、看護師の役割の1つであるアドボケーターについてご紹介します。

アドボケーターとは?

英語で「提案する」「代弁する」という意味の動詞『advocate』。
もともとは法律用語で、立場が弱い人の気持ちや権利を代弁する運動の際に用いられてきた言葉です。
代弁する人のことをアドボケーターといいます。
医療の現場で立場が弱くなりがちな患者の権利を守るために、1960年代のアメリカで起きたこの考えは、1970年代には広く全米に浸透しました。
日本の医療現場におけるアドボケーターは、患者と接することが多い看護師が担うことが多いものですが、単に患者の気持ちや意見を医師に伝えることだけがアドボケーターの役割ではありません。
患者やその家族の気持ちに寄り添い、患者の希望に沿う治療内容になるよう、医師に進言するのがアドボケーターの重要な役割なのです。

看護領域におけるアドボケーターの役割

医師と患者の関係は、医師のほうがどうしても立場が上になってしまい、患者は医師の決定に従うしかありません。
聞きたいこと、疑問に思うこと、治療に対する本音などを医師にぶつけることができずに、不安を抱えている患者のみならず、その家族までサポートするのが看護師のアドボケーターの仕事です。
特に、認知症・寝たきり・障害者・終末期の患者など、自分の意思をはっきり伝えることができない患者にとって、アドボケーターは必要不可欠な存在と言えるでしょう。
アドボケーターは具体的に「患者とその家族に必要な情報を与える」「患者の自己決定をサポートする」「医師や医療スタッフとの架け橋になり、調整を行う」を軸にサポートをします。

病院にいくと「先生には言いにくいけれど、看護師さんには言える」という経験がありませんか?
アドボケーターはその内容を医師に伝えることで、治療や看護にフィードバックすることで患者の不満解消をするだけでなく、結果として治療の質の向上につなげることができるのです。

患者の権利を守る

アドボケーターは、患者の医療環境の改善だけでなく、立場が弱くなりがちな患者の権利を守ることも大切な役割の1つです。
治療の副作用やリスクについてきちんと説明がないまま同意書にサインを求められたり、患者が十分理解しないまま治療が進められたりするケースは、患者の権利が守られていません。
医師が患者の意思を尊重して、権利を守っているのか判断するのも、アドボケーターである看護師の務めになります。

アドボケーターとしての役割を果たすには、患者と医療従事者、双方の視点を持つことが大切です。
そのためには、アドボケーターの役割をしっかり理解し、十分な知識と実践を積んでいることが求められます。

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